人々のパンデミックに対する意識の変化はあったのか

2020年から始まった新型コロナウイルスによるパンデミックが、ようやく落ち着きを取り戻そうとしている今年の夏。
しかし、今後同じような感染症によるパンデミックが起こる可能性は十分にあります。
今回のパンデミックの前後で、人々にどのような意識の変化が生じたのでしょうか。
また、今から出来る対策方法には何があるのでしょうか?

株式会社JOSOLABが実施した「防菌対策」に関する調査を参考にしながら、是非ご自身の考えと比較してみてください!

パンデミック、PHEIC(フェイク)って何?

WHOが新型コロナウイルスについて、緊急事態宣言(Public Health Emergency of International Concern:PHEIC)を発表したのが約3年前の2020年1月30日、「パンデミックとみなせる」と表明したのは、同年の3月11日でした。

実は、WHOがパンデミックと認定したのは、2009年に流行した新型インフルエンザ以来の約11年ぶりでした。
若い世代の中には、かつてパンデミックであったと知らなかったという人もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、そもそも“PHEIC”、“パンデミック”とはどういったものを指すのでしょうか?
ニュースなどで耳にしますが意外と定義は知られていないものです。

PHEIC(フェイク)とは、国際保健規則(IHR)に基づく、次のような事態のことを指します。

(1) 疾病の国際的拡大により、他国に公衆の保健上の危険をもたらすと認められる事態

(2) 緊急に国際的対策の調整が必要な事態

出典:国際保健規則(IHR)について(厚生労働省)

すなわち、新しい感染症などの対応に国際的な協力が必要な事態となった際、WHOが認定・宣言するものです。
これは、パンデミックに至る前の“エピデミック(局所的流行)”の段階にあたります。
WHOが各国に対し、病気の拡大を防いで、被害を小さくするために勧告を出すことができます。必要に際しては、加盟国に出入国制限などの勧告も行うことができます。

PHEICを構成する要素は以下の4点です。

(1) 重大な健康被害を起こす危険性のある事象

(2) 予測不可能、または、非典型的な事象

(3) 国際的に拡大する危険性のある事象

(4) 国際間交通や流通を制限する危険性のある事象

出典:国際保健規則(IHR)について(厚生労働省)

上記4点のうち、いずれか2点に該当する場合、参加国は国際保健規則第6条に基づき、WHOに通知しなければならないと定められています。

過去にPHEICと認定・宣言されたものとしては、今回の新型コロナウイルスだけでなく、2009年の新型インフルエンザや2014~16年の西アフリカでのエボラ 出血熱など計6回出されています。

そしてパンデミックとは、一般的に、感染症の流行が制御不能になった状態(世界的な大流行)を指し、パンデミック(開始・終結)宣言も、同じく国連の専門機関であるWHOが行います。
歴史上起こってしまったパンデミックとして、天然痘やペスト、コレラなどが他に挙げられます。中でも天然痘は、唯一人類が根絶した感染症です。

WHOはパンデミックに至る警報フェーズを6つに分類し、発表しています。
※警報フェーズはその時の状況により、変わることがあります

パンデミックに至る警報フェーズを6つに分類した表

※2020年3月11日のパンデミックの認定がされたときは、フェーズ6に達していたことを意味します。

そんな新型コロナウイルスですが、今年5月5日のWHOの会見で、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を終了すると発表され、世界的な新型コロナウイルス対策は大きな節目を迎えました。

そんな終了宣言から早2カ月。
今回のパンデミックの前後で、人々の意識にどのような変化が生まれたのでしょうか。
早速、調査を基に、皆さんの考えや価値観と照らし合わせながらご覧ください!

調査概要

株式会社JOSOLABは、以下の概要で調査を行いました。

調査名:「防菌対策」 に関する調査

調査期間:2023年3月8日(水)~2023年3月9日(木)

調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査

調査人数:1,078人(20代:208人/30代:225人/40代:216人/50代:216人/60代:213人)

モニター提供元:ゼネラルリサーチ

突然全世界で猛威をふるった新型コロナウイルスですが、拡大前に比べて、危機感が高まった人も少なくないと思います。実際どのくらいの人に変化があったのでしょうか?

新型コロナウイルスの感染拡大により、防菌意識に変化はあったのか

実際、今回の新型コロナウイルス感染拡大により、人々の防菌意識に変化はあったのでしょうか。
同社の調査結果は以下のようになっています。

新型コロナウイルス感染拡大で防菌意識に変化がった。とても変化した34.9%、やや変化した41.8%
出典:【防菌対策に関する調査】(株式会社JOSOLAB)

『とても変化した(34.9%)』『やや変化した(41.8%)』が、8割近くを占めるという結果になっています。
これにより、非常に多くの方の意識に変化があったことがうかがえます。

今後もパンデミック(世界的大流行)は起きると思う?

冒頭でも述べたように、今回の新型コロナウイルスだけではなく、歴史的にパンデミックは発生してきました。
今後、同じような感染症によるパンデミックが起こると考えている人は、どれくらいいるのでしょうか?

2023年3月13日以降のマスク着用についてのアンケート結果
出典:【防菌対策に関する調査】(株式会社JOSOLAB)

同社が、今後もパンデミックは起こると思うかと質問したのに対し、いずれの年代も6割以上が『起きると思う』と回答しています。
また、年代が上がるにつれ、その割合は増えていることが分かります。

今からできるパンデミック(感染症)対策

では、今から出来る、感染症の対策にはなにがあるのでしょうか。
まずは、感染対策の三原則を振り返っておきましょう。

【感染対策の三原則】

感染対策の三原則

感染症とは、感染経路・病原体・宿主の要素が揃ったときに感染します。
新型コロナウイルスが発生したとき同様、新たな感染症が発生したときは、詳細な情報の取得に時間を要します。
そんな時に出来るのは、「病原体を持ち込まない」・「持ち出さない」・「拡げない」を徹底し、感染経路を断つことです。

感染経路には主なもので、以下の4種類があるとされています。

新型コロナウイルスの主な感染経路

感染経路が新型コロナウイルスと同じ、飛沫感染や空気感染が主であった場合、今回と同様、マスクを着用することで感染経路を大幅に遮断することが可能です。
しかし、思い返せば、新型コロナウイルスによる混乱の当初、マスクが品薄になるということがありましたね。
常に十分な備えを用意しておくことの重要性が浮き彫りになりました。

マスクに加えて、準備があればなお良いものとして、消毒用のアルコールや、ノロウイルスに有効な次亜塩素酸ナトリウムなども挙げられます。
その都度、その感染症に対して有効なものが何か、しっかりと調べてエビデンスのある正しい情報を基に判断しましょう。

有効なワクチンがあれば摂取しておくことも予防対策の一つです。

そして、何より重要なのが、日々の体づくりです。十分に睡眠・休息をとり、食事はバランスをとれたものを意識しましょう。

まとめ

新型コロナウイルスによるパンデミックを経て、人々の意識がどのように変化したのか、またこれから起こり得るパンデミックに対する人々の考えを知ることができました。
パンデミックの発生は誰にも予測できず、制御ができないものです。
今回のパンデミックを通して学んだこと・経験したことをどのように活かせるかがこれからはとても大切になってきます。
防菌意識を高めるのと同時に、あらゆる災害に備えて常に対策を行っておきましょう!

番外編 防菌対策として常備しておきたいおすすめのマスク

今後起こり得る感染症によるパンデミックだけでなく、急に体調を崩してしまったとき、災害時などにおける防菌対策として、個包装のマスクを常備しておくことをおすすめします。
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出典元:

厚生労働省 「国際保健規則(IHR)について」
(2023年7月10日取得)

株式会社JOSOLAB
「【防菌対策に関する調査】屋内外でのマスク着用。どの年代でも約3割は 「常に着用する」ことが判明。今後のパンデミックに対する備えについても意識していた」
(2023年7月10日取得)